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海外企業から返事が来ないのはなぜ?困った時のベストな対処法

  • 執筆者の写真: World Trade Planning
    World Trade Planning
  • 2022年5月31日
  • 読了時間: 6分

海外企業から返事が来ないのはなぜ?

海外企業から全然返事が来ない。取引先として、まともに相手にされていない?ウチとの取引には興味ないのか…と落ち込んだり、悩んだりしていませんか?

かれこれ20年以上に渡って、輸入事業で海外企業との交渉窓口をしていると、正直色んなハプニングがあります。日本ではあり得ないことですが、ある日突然連絡が途絶えるなんてことも海外取引では日常茶飯事です。

日本的な感覚だと、相手からの「返事はすぐ来る」が当たり前だと思ってしまいます。ところが、それは日本の常識です。そして、相手には別の常識が存在します。つまり、日本の常識と世界の常識は全くの別物であるということです。当然、ビジネスシーンでもそれぞれの国の文化や価値観、常識が商習慣に反映されます。その違いを理解せずに、相手の反応に一々落ち込んだりイライラしてしまっていては、精神安定上よくないですし(笑)、長期に渡り海外企業とビジネスを継続することはできません。

それよりも、なぜ返事が貰えないのか?その理由を推測して早め早めに対応策を講じた方が良い結果に繋がります。

 

返事が来ない理由について

なぜ返事が来ないのか?その原因は、相手にある場合と自分にある場合の双方が考えられます。その考えられる理由をいくつかご紹介します。

■■■ 海外企業から返事が来ない理由 ■■■

① 単に、返事することを忘れているもしくはメールを見落としている

② 忙しい。今は貴方の問合せに応じる余裕がない

③ 返事をする「価値がある相手」として見られていない

恐らく、多くの場合はこれらの理由のいずれかに該当します。そこで、ジッと黙って返事を待っていても、相手から返事は来ません。自ら能動的に相手に働きかける必要があります。

 

返事が来ない時のベストな対処法

ここでは、海外企業から返事が来ない時のベストな対処法を理由ごとに紐解いていきます。

① 単に、返事することを忘れているもしくはメールを見落としている

この場合は、単純に2~3日待ってから、もう一度メールで連絡をします。それでも返事が来なければ、念のためもう一度メールをします。

その後の対応策としては:

⇒ 諦める

これから先の取引のことを考えると、こういう対応をする相手との信頼関係の構築は極めて厳しいです。タイムロスになる可能性が高いため早い段階で見切りをつけて他社を探ることを検討すべきです。

⇒ 電話する

直接電話で返事を催促します。メールであればスルーすることも可能ですが、電話がかかって来たとなると対応せざるを得ません。時には、電話でプレッシャーを掛けて返事を催促する押しの強さも必要です。

 

② 忙しい。今は貴方の問合せに応じる余裕がない

多数の顧客を抱えるセールスレップやセールスマネージャーにはよくあるケースです。もしくは、社内で貴方からの引き合いに対して方針を協議している場合も考えられます。この場合の対処法は、①と同様です。

もし、誠意ある取引先や担当者であれば、現在問合せに対応する余裕がない、または準備ができていない場合は、①の過程の中のいずれかの時点で、例えば「今、上司と方針を協議しているので、もう暫くお時間をください」や「今は展示会の準備で忙しいから、終わって落ち着いたら連絡します」のような短い一文でも返事があることが多いです。この場合は、暫く待つか、相手の頃合いを見計らって、連絡を入れると良いですね。

 

③ 返事をする「価値がある相手」として見られていない

これは相当傷つきますよね。しかしながら、生産性重視の海外企業においては、往々にして見られる傾向です。返事をする価値がない相手と判断すると平気で返事をスルーするのです。ある意味分かりやすいですよね。この返事スルーに対抗するにはファーストコンタクトから「返事をする価値がある相手」として自分自身をプレゼンテーションする必要があります。もし、何社かの海外メーカーにアプローチをしていて返事を貰えない状況が続くのであれば最初にアプローチする際のセルフプレゼンテーションを見直す必要があります。

また、プレゼンテーションする場所は文中だけではありません。メールの中に、ホームページのURLやFacebook、Instagram、Linkedinのサイトを案内する等、自分の価値を理解してもらうための情報を記載することが大切ですね。

 

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困った時のベストな対処法のまとめ

輸入ビジネスにおいて、海外企業との交渉で最も大切なのはスピード感です。ただ大人しくメールの返事を待っているだけでは、基本的には後回しにされてしまいます。また、セルフプレゼンテーションの準備不足でモタモタしていると返事をする価値のない相手扱いされます。結果、初動が遅れたことで、競合他社に独占販売権を先に奪われるなんて可能性も十分あり得ます。独占販売権は他社に奪われたら最後、諦めるしかありませんよね。これは大きな機会損失となります。交渉において、時間やタイミング、効率というのはそれくらい大切なのです。また、交渉にはリズムというものがあります。相手の気持ちが乗っている時に一気に話を詰めるのが正解です。このタイミングが間延びしたり相手と上手く噛み合わないとお互い気持ちがトーンダウンします。

いつ来るか分からない返信をついつい…なんて待ちの姿勢でみすみすチャンスを逃すよりも、勇気を出して海外に電話してみる、オンライン会議を提案するなど自ら働きかける姿勢がとても重要です。

それでも、ちょっと手に負えない、自力では無理だと思ったら、話がこじれる前になるべく早い段階で交渉役を交代するのも経営判断ですね。交渉は単なるコミュニケーションとは異なり、戦略を持って少しずつ話を前に進めなければなりません。そこには当然、知識や経験などのテクニックが必要となります。「返事をする価値のない相手」認定される前に、海外企業との交渉に慣れたコンサルタントや専門家にバトンタッチすることをおすすめします。


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